魚型錠前はネット上で比較的見られ、古代中国の伝説「鯉跳躍龍門」から、魚(鯉)の姿の錠前は、「成功」や「前進・進歩」の象徴だけでなく、多くの卵を産むことによる「豊穣」の象徴とされています。
李氏朝鮮(1392~1897年)の魚型錠前は堅牢性と装飾性を兼ね備え、李朝箪笥や貴重品入れなど高級家具に広く使用されていたものです。この魚型錠前を先に出品しましたが、今回は同じ魚型ですが、二重ロック機構を備え、頭部が本体から分離できる構造の、非常に珍しい錠前です。ネット上で調べた限りでは、類似の魚型は見つからず、希少なアンティーク品です。
出品の魚型錠前は、素材は黄銅(真鍮)で、目玉などは銅でしょうか。
尾が跳ねた形で、胴体から尾に線描模様が。口元から尾に施錠軸、背ビレ横に鍵穴、付属の鍵を差し込み奥までスライドし板バネを縮めてロック解除、これが一重目の板バネ式ロックです。
鰓(えら)近くの3桁ダイヤルを解錠番号に合わせ、施錠軸付き頭部を本体から分離しロックを完全解除、これが二重目のダイヤル式ロックです。
両方式は当時の一般的なロック機構ですが、安全性・防犯性をより高めるために両方式を併用したのでは。
単純に錠前2個を取り付ける方法は、家具側の変更が必要な場合もあり、これを避けるために出品のような複雑構造の錠前が生み出された、数量限定の特注品であったのでは、推測です。
いつ頃の製作かは不明ですが、経年100年以上のアンティーク品で、使い込まれた感が。汚れやキズ、錆などは否めませんが、目立つような凹みや変形などはほぼ無く、堅牢、重厚、優美で黄銅の光沢も失われていません。
付属の鍵でのスライドとダイヤル錠の番号合わせで、後先に関係なく、解錠できます。施錠も問題ありません。なお、解錠番号はご購入後にお知らせします。
大きさ(㌢)重さはおよそ次の通りです。
【錠前】
横巾20.5、縦巾12.厚み3/
施錠域(横×縦)11.5×1.5、径0.5/
重さ672㌘/
【鍵】
長さ15.5、巾1.5/
重さ31㌘/
「成功」や「豊穣」の象徴とされる魚型の李氏朝鮮の、堅牢・重厚・優美さを彷彿させるアンティーク錠前です。コレクションだけでなく、インテリアにもしていただけると思います。施錠用にも可能ですが、経年品である点をご理解の上でお使い下さい。鍵の紛失、重量もあり落下、ぶつけにも注意下さい。
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